フリーレッスン 馬がリラックスした状態とは?常歩でのハミ受けにチャレンジ
本日、まろ君とフリーレッスンに参加。
いつもの常歩レッスンの担当指導員は総合馬術で全日本1位になった人だが、今回は馬場馬術のセントジョージで優勝した経歴のある指導員だった。
その為か、指導内容がいつもの指導員と違う。
乗り方が違うのだから当然といえば当然だ。
まず鐙の踏み方の指導が全然違った。
総合馬術の指導員にはいつももっと鐙を踏むように指導される。
今日はもっと鐙をソフトに踏むように指導された。
馬場馬術の指導員の話では、今の私の鐙の踏み方では正反動の時に脚が揺れるとのこと。正反動は股関節・膝関節・踝の各関節の上下動によって反動を抜くのだが、各関節に力が入っているとその反動を抜けなくなる結果、脚が揺れたり硬い反動の抜き方になるそうだ。鐙の踏み方は、感覚で覚えるしかないので言葉で説明するのは難しいそうだ。
そして、上半身の姿勢ももう少しバランスバックした方がいいそうだ。
総合馬術の先生からはこの姿勢でオッケーをもらっていたが、それぞれの持論があるんだなあ。
鐙の踏み方・跨り方をマスターするまで道のりは険しそうだ。
さて、本日のまろ君の騎乗について。
いつもまろ君に主導権を握られている私。
今日はスーパー指導員のスーパー指導により、いつもと違う私でまろ君に騎乗できた。
今日もリラックスした状態での常歩からハミ受けを目指す。
体の中心軸を意識して常歩を長手綱でしっかり歩かせる。
手綱を伸ばしきった状態の時でしばらくしっかりと常歩させる。
とても良い活発な常歩ができた。そこから手綱を張ろうとしてみたら、ハミに抵抗を見せてまろ君は首をあげた。首を上げるのは背中を突っ張ることになるし、首に緊張が生じるので、もう少しハミにパワーを出させて顎を譲らせるように試みる。
そしたらまろ君はハミにプレッシャーが出た分苦しくなったのか、止まってバックして脚反抗をしてきた。かなり大きな脚反抗だった。落ちるかと思うほどだった。
そこで怯む私にスーパー指導員から一喝された。
「お行儀悪いことをした時にちゃんと叱らないとわがままになる!」と。
内心怖かったけど、自分の恐怖に打ち勝ち愛のキックでまろ君を叱る。
「わがままは絶対にダメだよ。」と本気でまろ君を叱った。
そしたらまろ君は渋々前進してくれた。
そしたら、ここでスーパー指導員からアドバイス。
「その馬はハミを取ろうとしたら首を上げて止まろうとする。その時に人間がハミを緩めて歩かせる選択をしたら、永遠にハミを受けない。ハミを受けさせたいんだったら、馬が反抗してもハミのプレッシャーはそのままで前進の扶助を送り続けて、ハミを受けさせるように持って行きなさい。今のあなたと馬の関係は、馬があなたの扶助を受け入れる状態にまでなってない。表現は雑だけど、一度はあなたが馬に勝たなければいけない。」とのこと。
そこで、スーパー指導員の言う通りにハミのプレッシャーはそのままで脚による前進の扶助を送る。そしたらまろ君は顎を譲ってくれた。
そしたら指導員から
「そう!それでいいんだよ。馬が顎を譲ったら拳を緩めてあげて」
今日はまろ君に真剣に私の意思を伝えることができた気がした。
まろ君と真剣に意思を伝えてまろ君が理解してくれた気がした。
いつも部班レッスンでまろ君が私の扶助に反抗して止まってバックしたりしたら周りの人に迷惑がかかるから手綱を緩めてまろ君の行きたいところに行かせていた。
フリーレッスン では部班レッスンより多少はまろ君に私の意思表示を強くすることはできたがやはり周りの馬や人に遠慮して意思を伝えきれないところがあった。
つまり、私が主導権を握れていなかったと言う事になる。私の馬術の究極の目標は、馬をコントロールすることではなく、人間と馬が癒し癒される関係で、馬も人も協力して幸せな騎乗を目指すことだ。だから、無理やり蹴ったりして従わせるのはどうかと思っていたりもした。
私は騎乗で馬を心身ともにリラックスさせてやりたいけれど、蹴ったりして無理に馬を従わせたくない旨をスーパー指導員に伝えたところ、
「手綱ブラブラで歩いていることが馬にとってのリラックスではない。人間が手綱やら坐骨やら色んな扶助を駆使して馬をコントロールしている時に馬のリラックスした状態を作り出せる。リラックスできるのはあくまで人間が主導権を握っている時だ」
と教えてもらった。
まろ君は自分の意思をしっかり持っている仔だから私の扶助を納得して受け入れてもらえる状態に持って行くのが今の私の技術では難しい。
でもまろ君と私が癒し癒される騎乗をするのが私の夢。
今日のレッスンでは乗馬に関する基本的な知識と経験が乏しいことを痛感した。
もっと馬術に関する知識と経験を豊かにしていかなければならない。
自分の好奇心や自分の欲のためではなく、まろ君や他の馬さんたちや馬と関わる全ての人のほんとうのほんとうの幸せのために、一生懸命勉強して得た知識と経験を役立てたいと心から思った。
非常にためになるレッスンだった。
トマトの鮮やかな赤