馬は大切な大切な友達 まろ君と洗い場での会話編
私は友達のまろ君と洗い場でたくさん喋る。
レッスン後はいつも蹄の手入れを念入りに行い、馬体全体をブラッシングする。
まろ君が会有馬としてデビューするまでは、ブラッシングしてもあまり嫌がらなかったが、会有馬としてデビューしてからはブラッシングを嫌がる様になった。
多分、首をあげて走っているので首・背中・腰が痛いのだと思う。
なので、ブラシを持って首に近づくだけで
「あん?まさか首にブラッシングする気ちゃうやろな?俺はブラッシング嫌やって言ってるやろ!?」と耳を伏せ睨んでくる。
「そ〜っと優しくブラッシングしてるやんか、いつも。優しくブラッシングするからちょっと我慢してな」
「しゃあないな」
という、毎度恒例の会話をしてからブラッシングにとりかかる。
まろ君の一番嫌なコブができているところにブラシをそっと軽くかける。
「こら!そこは痛いってゆーてるやろ!」と大層ご立腹のまろ君。
「ほな、今度からここは触らんとこか?でもブラッシングせーへんかったらコテコテなるで」
「嫌なもんは嫌やねん」
「そっかぁ」と首のコブのブラッシングをめぐりいつも同じやりとり。
続いてまろ君の嫌いな背中から腰のブラッシング。
左手で優しく撫でながら右手で軽く優しくブラシをかける。
この部分は日によってリアクションが違う。
ある日は「やめろって!」と噛むふりをして怒ってくる。
ある日は尻尾を振り不快感を表明してくる。
正直、こんなに嫌なのだったらブラッシングはしないほうがよいのかとも思うが、思案中だ。タオルや手でなぞる時は怒らないのだが、ブラシを使うと必ずと言っていいほど怒ってくる。マイクロファイバーのタオルでブラシがわりにしようか。
タオルや手で触られるのは痛くないのだろうか。ブラシを使われることに想起される嫌な出来事があったのか。
一年前は手入れ中もっとリラックスしていてくれていた様に思うが、最近は怒ることが多い様な気がする。まろ君も毎日のお仕事の中で嫌な思いを我慢しているんだろうか。
せめて私といる時ぐらいは安心して和んでいて欲しいと思うのだが、何か良い方法はないだろうか。手入れの方法を考えないといけない。